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首都圏を中心に、不動産の資産価値を向上させるための幅広いサービスを提供するリンクス・エステート。賃貸管理業務を担う同社は、女性社員が数多く活躍することも特徴のひとつです。女性初の役員として長く同社を牽引してきた町田順子専務取締役に、リンクス・エステートでの働き方や魅力について語ってもらいました。
会社の拡大とともに昇進し、女性初の役員に就任
――リンクス・エステートに入社した経緯を教えてください。
短大を卒業した後は、複数の会社で事務職を経て、不動産仲介店舗の営業事務を6年ほど経験しました。その後、共通の知人を通じて、現代表の目谷社長からお声がけいただきました。お誘いいただいたことが大変ありがたく、このご縁を大切にしたい思いと、不動産業界への興味や知見を活かしたいと考え、2010年に入社いたしました。
当時は社員が2名、嘱託スタッフが2名というまだまだ小さな会社でした。建設・設計部門のリンクス・ビルドのスタッフとも連携し、力を合わせながら不動産に関する知識やスキルを学んでいく日々でしたね。
――その後、2018年には常務取締役に就任されました。どのような背景での就任だったのですか?
当時、賃貸管理部門は6名の陣容でした。会社も成長していましたし、社員が増えるにしたがって、私も副部長や部長補佐といった責任ある立場を与えてもらいました。
そこから常務取締役の重責を担うことになったわけですが、理由として「賃貸管理の仕事は、きめ細やかなコミュニケーション能力が求められ、女性に向いている要素が多い」というのもあったかもしれません。特に、入居者様の対応業務はほとんど女性社員で担っていたので、「リーダーとして彼女たちをまとめてほしい」という意図もあったのだと思います。
周囲から頼られるうちに、覚悟が決まっていった
――女性初の役員というポジションを任されて、どのような心境でしたか?
最初は、やはり不安が大きかったですね。実は、初めて会長から常務就任の話をうかがった際はお断りしたんです。当時は、とても自分に務まる自信がなかったからです。すると会長は次の言葉で、「もう辞令出したから。頑張って」とおっしゃったんです(笑)
今振り返ると、それも会長の優しさだったのかな、と理解しています。あえて退路を断って決断しやすくすることで、背中を押してくださったのだろうと。でも当時は本当に、不安な気持ちやプレッシャーでいっぱいでしたね。
――その後、どのように自信が育まれていったのでしょうか?
周囲の方が、日々私を頼りにしてくださったからだと思います。社長は何かあると、まず私に相談してくださいました。一緒に働いている同僚も、積極的に私を頼ってくれたんです。そうなると、いつまでも「いやいや私は……」なんて言っていられません。やるしかないと思うようになり、徐々に覚悟が決まっていきました。
そんなふうに、会長や社長はもちろん、先輩や同僚の皆さんが、役員としての私を育ててくれたと捉えています。
多様な立場の女性社員がいて、それぞれの価値観を相互に理解できる風土がある
――現在のお仕事内容や、専務取締役としての役割について教えてください。
私自身は、賃貸管理に関する統括業務のほか、総務や人事、経理などの仕事も担っています。専務取締役としては、会長や社長が考えていることを咀嚼し、わかりやすく社員に伝えることも役割のひとつです。社内の方向性を統一し、想いの共有を図っていくことを意識していますね。
――不動産業界で女性として働くなかで感じた課題などはありますか?また、それをどう乗り越えてこられてきたのでしょうか?
女性の場合、結婚や出産など、さまざまなライフイベントを経験しながら仕事を続ける方が多いですよね。もちろん男性にもいえることではありますが、まだまだ女性のほうが大きな負担を抱えやすいのが現実だと思います。こうした点は女性が働いていく上で課題になりがちですが、当社の場合は女性社員同士がお互いを尊重するなかで、うまく乗り越えられているように思います。
私たちの職場では、女性社員の年齢が幅広く、各々が置かれた環境も異なります。また、既婚・未婚、お子さんがいる・いないなど、それぞれの立場や価値観を相互に理解できる風土があります。例えば、すでに育児を卒業した人は、現役世代の気持ちがわかる上に、今は子育て負担がないので、仕事のサポートにも入りやすくなります。当社の場合は、そうした価値観や働き方が強く根付いていると感じています。
コミュニケーションの機会が豊富なのが、働きやすさの秘訣
――女性が活躍しやすい雰囲気・環境づくりにおいて留意している点を教えてください。
女性に特化するのではなく、男性も含めて働きやすい職場を目指すことが、結果として女性にとっての働きやすさにつながると思っています。そのために、思ったことや感じたことを何でも言いやすい雰囲気づくりを意識しています。私自身もできるだけ自分は口を出さずに、見守っていくスタンスでありたいと考えています。
女性が活躍しやすい環境づくりの例としては、お子さんの看護休暇を有給休暇にする制度を新たに用意しました。このように、女性が安心して子どもを産み、育てることができるようサポートしていくことは、会社として注力している要素のひとつです。またコロナ禍でテレワークを導入しましたが、事務の現場はまだまだ紙を使った作業が多くを占めているのが現状です。より柔軟な働き方を実現するためにも、テレワークの活用と事務業務の電子化は積極的に進めていきたいですね。
――改めて、リンクス・エステートで女性が働く魅力はどんな点にあるでしょうか?
わかりやすいところでは、事務所が綺麗だったり、設備が整っていたり、ゆったりと余裕があるスペースの中で快適に仕事ができるというのは良さだと思います。また当社の場合、人間関係が円滑でとにかくコミュニケーションが取りやすいんですね。会社全体としてコミュニケーションの機会が豊富にあることから、女性社員も居心地良く仕事ができている面はあるでしょうね。
ただ、居心地の良さは大切なのですが、それだけで100%良いのかというのは常々自分に問うているところでもあります。楽しいだけでなく、厳しい部分とのメリハリも必要かなと。そうしたマインドを理解してもらうためにも、私自身も周囲としっかりコミュニケーションを取っていきたいです。どんなことも耳を傾けて受け止める姿勢を大切にしたいと考えています。
――最後に、求職者の方へメッセージをお願いします。
仕事が楽しい、やりがいがある、そう感じられる職場を目指しています。自分の成長を感じること、感謝の言葉をいただくこと、楽しさややりがいは人それぞれ感じ方は違うと思いますので、それをどこに置くかを見つけてほしいですね。そうすれば、仕事を充実させ、ひいては人生をより良いものにできるのではと考えています。入社していただいた方が、その方なりの楽しさを見つけながら生き生きと働けるような環境づくりを、当社も推し進めたいですね。