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リンクス・エステートのクリーンマネジメント部は、自社物件の清掃を担う部署として、2022年に新設されました。そんなクリーンマネジメント部の立ち上げ以来、課長としてメンバーを牽引する長澤さんに、部を軌道に乗せていく過程や、今後のビジョンについて語ってもらいました。
新しい部署を立ち上げる話に魅力を感じ、19年間務めた会社から転職を決意
――大学を卒業されてから、入社までの経歴を教えてください。
大学卒業後は、千葉県内で複数の店舗を展開するパチンコアミューズメント会社で、19年にわたって店長を務め、店舗経営を担っていました。40歳を迎えた頃、「何か新しいことにチャレンジしたい」という思いが芽生えました。そうして転職の情報を集めていたところ、不動産業界の求人数が多いことに気が付いたのです。そこから不動産業界に興味を持ち、高校・大学の同級生だったリンクスグループの目谷社長に色々訊いてみたのがきっかけでした。
当時、社長はクリーンマネジメント部の立ち上げを考えていたそうです。そこで、「自社物件の清掃を内製化する新しい部署をスタートしようと思っているので、一緒にやってみないか」と誘ってもらいました。
私自身、ちょうど新しいことにチャレンジしたいと考えていましたから、部署立ち上げの話はとても魅力的に感じました。完全にゼロからの部署でどこまでできるか、自分を試せる仕事だと感じて、入社を決めました。
――不動産という未知の業界で、新しい部署での仕事だったわけですが、不安はありませんでしたか?
私は結局、どの仕事も「行き着くところは同じ」という風に思っていました。商売である以上お客様に喜んでもらうためにどうするかということを念頭に考える。そういった根底の部分は必ず共通しているから、仕事の業種は関係ないと考えていたんです。ですから不安よりも、ゼロから新しいことにチャレンジできるワクワク感のほうが大きかったですね。
アウトソーシングでは対応できないプラスαの仕事に、自社で内製化していく意義がある
――課長として、クリーンマネジメント部を軌道に乗せていくなかで苦労したのはどのような点でしたか?
まずは会社と仕事に慣れること、そしてノウハウを身に付けていくことが必要でした。加えて、一部門として売上を作っていく数字的な目標もあり、望んだ仕事とはいえ、最初は苦労しましたね。
物件の清掃業務に関しては、それまで弊社はアウトソーシングに頼っていたわけで、社内にノウハウがありませんでした。YouTubeで掃除の動画を見たり、SNSを活用して同じ業界の人から情報を集めたり、さらにはアウトソーシング先の業者さんのもとで半年間ほど修業させてもらうなど、あらゆる手段を通じてノウハウの習得に努めました。
そして、アウトソーシング先の業者さんから仕事を教えてもらっていく過程で、クリーンマネジメント部だからこそできることが、もっとあるのではないかと思うようになりました。
――どういうことでしょう?具体的に教えてくださいますか。
つまり、従来のアウトソーシングでは対応できない部分こそ、自分たちクリーンマネジメント部が行っていくべき仕事だと理解したのです。
アウトソーシングという業務形態の構造上、業者さんは決められたマニュアルに沿って掃除を行うわけで、それ以上の作業は求められません。一方で、私たちは自社で物件を管理している視点から、自然にその先の仕事を見つけていけます。
例えば、マンションの定期清掃をしていると、実にたくさんの気づきがあるんですよ。扉のドアノブの調子が悪い、インターフォンに不具合がある、掲示板に貼っているものの情報が古い、などです。その場で修繕することもありますし、会社に伝えてメンテナンスを施すこともあります。単なる清掃業務の枠を超えて、プラスαの気づきを改善につなげることで、物件をより良く保ち、自社サービスならではの付加価値をもたらすことができるわけです。
――その付加価値は、どのようなメリットへとつながっていますか?
当社には、ビルマネジメント部とプロパティマネジメント部という、建物管理や入居者管理を行う部署があります。日頃の業務のなかで現場に行く回数は、彼らよりもクリーンマネジメント部のほうが多いんですよね。つまり、建物の価値を維持するために、日々前線でチェックをする「目」の役割を私たちは担っています。また、状況にもよりますが、その場で改善できるものはすぐに改善できるというスピード感もあります。それらは物件をより良い状態で管理することにつながり、最終的にはオーナー様や入居者様の満足度を高めることにもつながっていると思います。
新しい取り組みにどんどん挑戦して、気が付くことがあれば積極的に提案してほしい
――現在の業務内容を教えてください。
クリーンマネジメント部の課長としてのマネジメント業務のほか、現場での清掃業務も行っています。今注力しているのは、効率化に向けての清掃道具の選定、作業方法の考案ですね。私は無理なくいかに効率的に作業を行うか、特に無理なくという部分を大切にしています。清掃というと「つらい、きつい」というイメージがありますが、極力そういったイメージを払拭したいと考えています。
また、業界の情報収集にも注力しています。社内にいるだけでは業界の情報は入ってきませんので、業界のセミナーやインフルエンサーの方のSNSなど、とにかくアンテナを広げることを意識しています。実際に私たちのスキルでは落とせない汚れに遭遇したときに、SNSを通じて知り合った方から具体的な方法をレクチャーしてもらうこともあります。全員が未経験の部署ということもありますから、とにかく知識を日々吸収し、部内で共有することも重要な業務のひとつだと考えています。
――クリーンマネジメント部は2022年にスタートした新しい部署であり、トライしていくことの多い段階といえるでしょうか?
そう思います。だからこそクリーンマネジメント部のメンバーには、先入観や固定観念にとらわれず、挑戦する姿勢を大切にしてほしいですね。その意味で、まずは私がトライしてみて、失敗するなら自分が先に……という意識を持っています。
まずは清掃業務をきちんと確立することが優先ですが、建物管理という大きな枠組みの中でどんどん新しい取り組みに挑戦して、気が付くことがあれば積極的に提案してほしい。それだけに、まっさらで先入観のない未経験の方は大歓迎です。現場をさらに良くするアイデアを、新しくメンバーになってくれる方には期待したいですね。
先に現場で質の高い仕事をすることで、他部署の受注にもつなげたい
――クリーンマネジメント部で働く魅力について、ほかにはどのようなものがありますか?
ひとつは、単なる清掃業務に留まらない、広範囲な仕事でやりがいを持って働ける点でしょう。ビルマネジメント部やプロパティマネジメント部と連携し、建物管理の一端を担うなど、物件の価値を高める仕事に従事できます。実際に部署には宅建(宅地建物取引士)や、賃貸住宅メンテナンス主任者の資格を持っている人もいます。
例えば、投資用マンションの場合、大事なのはオーナー様が最終的に高く売れるかどうかですから、物件の価値を長く維持する必要があります。何でも放っておくと傷みや汚れが増し、高い修繕費がかかりますよね。一方で、継続的なメンテナンスを積み重ねることで、物件の維持コストは結果的に抑えられるわけです。こうした観点を持った担当者が日々現場で業務にあたっているということは、オーナー様にとっても相当心強いのではないでしょうか。
もうひとつは、会社が人をとても大事にしてくれているということでしょうか。福利厚生はもちろんですが、業務上における問題点や悩みなどにも、とても親身に相談のってくれます。
――クリーンマネジメント部としての今後のビジョンを教えてください。
まずは、清掃管理業務の売上基盤を安定させることでしょうか。次に、設備管理や入居者管理の新規契約受注などにおいても、私たちクリーンマネジメント部が営業的なきっかけを作っていけたらという思いがあります。私たちが現場でクオリティの高い仕事をすることで、その先につながる可能性は大いにあると思います。こうした清掃業務だけに留まらない付加価値を、どれだけもたらすことができるか。未経験のメンバーがそろった部署だからこそ、固定概念に拘らない新たな可能性をどんどん模索していきたいですね。