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地元の船橋市をはじめ、首都圏不動産の資産価値を向上させるための幅広いサービスを提供するリンクス・エステート。賃貸・建物管理のプロフェッショナルであり、「ビルマネジメント部」および「クリーンマネジメント部」取締役本部長として部門を牽引する畑中取締役本部長に語ってもらいました。
転職の決め手は、反対していた父親からの「最後の一押し」
――まずは入社までのご経歴を教えてください。
日本大学法学部を卒業後、大手不動産フランチャイズの不動産仲介会社に入社しました。大学時代、一人暮らしをする際に部屋探しを経験し、物件や間取りを見るのが楽しいと感じ、そこから不動産に興味を持つようになり、この業界に入りました。リンクス・エステートは、前職のときに現社長と同じ支店に異動となり、そこで知り合ったんです。社長は先に会社を退職し、その数年後に「一緒にやらないか」と誘っていただいたのが入社のきっかけです。
実は当時、転職のことを相談すると父親からは反対されていました。まだリンクス・エステートは会社の規模も小さかったですし、父からは「せっかく大手の会社に入ったのに、なんで辞めるんだ」と怒りにも近い口調で言われたことを今でもよく覚えています。ところが、そこから色々と調べてくれたようで、少し経ってから「確かに若い会社だけど、すごくしっかりした評判の良い会社だ」と迷っていた私の背中を押してくれました。その後は私の転職について反対することもなく応援してくれるようになり、私も決心できたというわけです。
――2010年に入社されてから14年が経ち、現在は取締役本部長という責任ある立場を担っておられます。42歳の若さで役員になられたわけですが、ご自身のキャリアステップについてどう捉えていますか?
不動産業界の経験者ということもあって、入社時から課長職をいただくなど、早くから責任あるポジションを与えることで成長を促してもらっていたと感じています。当初は同じ部署の社員も少なく、自分の実力以上の役職を与えていただいたのではないかと不安を感じていましたが、入社後すぐ大きな新築の案件を任せてもらえ、最終的にそのことが自信につながりました。今も若手を責任あるポジションに登用していく風土があると感じますね。
業者との交渉からお客様への対応まで、細やかな気配りやフットワークが大切
――入社以来携わってこられた、建物管理の仕事はどのようなものですか?
入社当時はマンション・テナントビルなどの入居者募集から退去までの一連の業務をメインに行っていました。そこから、建物の付帯設備(具体的にはエレベーター・給排水設備・消防機器)の保守点検・管理に加え、防犯防災対策や清掃管理人の統括など、さまざまな仕事を担当してきました。
当社は不動産関連のあらゆる業務を取扱う総合不動産会社ですが、私の場合、以前はお客様がお部屋を探すお手伝いをする賃貸仲介の仕事をしていましたから、同じ賃貸に携わる仕事でも内容が全く違う部分も多く、最初は戸惑いましたし、勉強が必要でした。
例えば、お部屋に水漏れが生じて入居者様から連絡があったときなどは、すぐに工事会社を手配し、現場に出向く必要があります。その上で原因を追求し、改善のための手を打つ。業者との交渉や折衝、保険会社への手続き、お客様への迅速な対応など細やかな気配りやフットワークが求められ、コミュニケーション力や調整力が欠かせない仕事ですね。
――どのようなときに仕事のやりがいを感じますか?
私たちの仕事は、お客様の暮らしの環境や建物の維持・管理を行うものですから、決して派手な内容ではありませんし、どちらかといえば地味な業務がほとんどと言えます。しかしながら、当社が扱っている管理物件は、どれも非常に高額のマンションやテナントビルで、それらを所有されているオーナー様と接する重要な仕事です。そのオーナー様から信頼していただき、当社に大切な資産を預けていただいているので、その信頼に応えることを第一に考えています。そうした使命感や責任感が、結果的にやりがいにもつながっていますね。
また、付帯設備に関するトラブルが発生し、それを改善したときに、オーナー様や入居者様に感謝されるのはやはり嬉しいですね。トラブルが起こらないのが一番良いのですが、「ありがとう」の言葉をかけていただけるのも、やりがいを感じる瞬間です。
お互いに顔を合わせて話す機会を、社員が自主的につくる
――現在は取締役本部長ということで、お仕事はマネジメントが中心なのでしょうか?
人数が多いわけではないので、現在も自分の仕事をしながら、マネジメントの仕事もしているような状況です。私はビルマネジメント部のほかにクリーンマネジメント部も担当していて、両方の業務に携わっています。ちなみにクリーンマネジメント部は、マンションの共用部と呼ばれるエントランスや廊下のほか、付帯設備の清掃・クリーンアップを行う部署です。
清掃は建物の価値を維持・向上する上で欠かせない業務です。清掃については当社で大きく2つの業務があり、拭き掃き等の日常清掃と、ポリッシャーや高圧洗浄機を用いた機械洗浄に分けられます。日常清掃は、自社で清掃管理人を雇い対応していましたが、機械洗浄は外部の協力業者に依頼していました。しかし、従業員の高齢化・後継者問題による人手不足に加え、価格高騰もあったことで、それならば自社でできないかと思い立ち、2年前に事業部を立ち上げ、内製化に着手しました。内製化にともない、若い従業員を積極的に採用することで、スピーディかつ柔軟な対応が可能になり、今まで以上に部署間の連携や協力体制を構築することができたと感じています。清掃状況についてもオーナー様や入居様だけでなく、他の不動産会社の方にも高評価をいただいていますよ。
――取締役本部長としてチームをまとめていく上で、意識されていることは何ですか?
まずは部下に「任せてみる」ということでしょうか。私は昔からとにかく何でも自分でやってしまうところがあったんです。ただ、上司から「部下の成長のためにも、もっと部下に任せなさい」というアドバイスをもらってからは、徐々に任せることを意識するようになりました。自分でやらずに、部下にも裁量を与える。その上でわからないこと、できないことの相談にきちんと応じて、丁寧に指導していくことを心がけるようにしています。
――ビルマネジメント部とクリーンマネジメント部は、それぞれどのような雰囲気でしょうか?
いずれの部署も仲が良く、何でもフランクに話ができる間柄になっていると感じます。こちらから指示しなくても、必要に応じて打ち合わせの場を設けるなど、お互いに顔を合わせて話す機会を自主的につくってくれていますね。
社長も含めて、私たちはできるだけ社員の声を直接聞きたいと思っていて、そうしたコミュニケーションの場は大切にしていますね。例えば、当社では昔から、賞与は社長が現金で手渡しするのを恒例にしていたんです。今はさすがに現金では渡さなくなりましたが、それも社長が若い社員とじっくり面談する場を大切に考えていたからでした。普段から社長は社員とフランクに話をしますし、垣根なくコミュニケーションを取れるのは当社の良さだと思います。
ただ、社員同士の仲が良いというのはプラスに働く一方で、マイナスにつながる部分もあります。ちなみに、当社の社訓にも「仕事は厳しいもの、和気あいあいだけの企業に明日はない」と明記されていて、ただ親しいだけということにならないよう、私たちも叱咤激励しながら社員の成長を促したいと思っています。
お互いの趣味や楽しみがわかり、普段の会話もいっそう弾むようになった
――リンクス・エステートで働く魅力について教えてください。
社員のコミュニケーションが円滑で働きやすく、休みが取りやすい点も魅力だと思います。ワークライフバランスは会社としても重視していて、社員個々で“推し活”や“趣味”などを楽しんでいます。また、当社では朝礼で1分間スピーチを行っていて、「今どんな趣味に熱中しているか」「おすすめのモノはあるか」といった仕事以外のことも積極的にみんなに発表してもらっているんですよ。
最初はみんなけっこう尻込みしていましたが、やっていくうちにそれぞれの趣味や熱中していることがわかってきて、普段の会話もより弾むようになりました。今は各々のスピーチを聞くのが楽しみになっています。こうした文化も、社内の関係性が良くなっている要因かもしれませんね。
――最後に、取締役本部長としての今後の目標や展望について教えていただけますか。
会社全体としては、いっそうの飛躍を促すためにも、何より管理物件の数を増やしていくことが大きな目標です。そのためには、私たちビルマネジメント部とクリーンマネジメント部が質の良い仕事をすることが重要になります。
そして、建物の価値を上げていくことが、オーナー様や入居者様へ貢献し、地域を盛り上げ、当社の経営理念である「ありがとうの輪を未来へ」とつながっていくと思います。これからも、一生お付き合いのできる存在として「100年企業」を目指しながら、快適な住環境と良質な建物管理を提供していきます。